ECサイト成功の鍵を握るアクセス解析

 SEO、SEMといった事には強い関心を示し、様々な分析や施策を行っている人も、サイトのアクセス解析にはなかなか踏み込んでいないという実態を2007年度版のインターネット白書が示している。同書によると日本の企業で定期的にアクセスの収集・解析を行っている企業は24%に留まり、中でも高度なアクセス解析ソフトを用いている企業となると更に少ないという。Webサイトの重要性を認識しつつもなかなか実行に移せていないアクセス解析。今回はその原因について考察してみよう。 一般にWebサイトのアクセス解析と言えば、webalizerやanalog、awstatsなど数多くのフリーソフトウェアが多数生まれており、その歴史もWeb自体の年数から考えると十分に長いと言える。特に昨今のレンタルサーバであればこういったオプションを無料、もしくは非常に安価で利用することができるため、Webアクセスの解析自体は決して敷居の高いことではない。しかし、このように格安のレンタルサーバですら無料で提供されてしまうようなアクセス解析がWebマーケティングの世界では殆ど不急に至っていない原因は何であろうか。それは、Webサーバのアクセス解析がWebマーケティングに役立つような情報を十分に提供できていないことが挙げられるだろう。
上述のwebalizerやanalog、awstats等によるWebサイトのアクセス解析結果を見ると、その多くが「接続元IPアドレス」や「ページ」を日数・時間ベースで表示されていることがわかる。これはフリーで提供されているアクセス解析ソフトの多くがWebサーバのアクセスログを元にその情報を集計、グラフ化している事に起因している。
Webサーバは通常アクセスログを記録しているが、Webサーバが標準的に残すログというのはサーバが正常動作する為に必要な情報、即ち接続元のIPアドレスと、閲覧を希望している(Webサーバに対し、要求するページ)が基本としており、他に得られる情報は転送容量(ページサイズ)や転送時間の他にはせいぜいユーザーエージェント(例えばインターネット・エクスプローラ) 程度であり、Webマーケティングに必要される情報を網羅しているとは言い難い。Webマーケティングに必要な情報は、こういった機械的な情報だけでなくどういった年齢層の人がどのような意図や目的を持ち、どのようにサイト内を巡回したのかと言った行動履歴を記録するような機能が求められる。従って、こういった機能までも網羅できるWebアクセス解析ソフトを採用する必要があるだろう。
しかし、こういった事まで記録するためには単にアクセス解析ソフトが高機能であるだけでは物足りない。というのもWebアクセス解析ソフトというのはあくまでもWebサーバが出力するログを対象に整理整頓、視覚化を行っているものなので、Webサーバがしかるべきログを出力してくれなければどうにもならない。従ってECサイトを構築する際にユーザの履歴を残し、解析に役立てようと考えるならば、Webアクセス解析ソフトが解析に必要としているログを得ることができるかどうかを考えてWebサイトを構築していく必要があるだろう。

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