ECサイトにおけるID管理

 既にご承知の通り、日本は世界で最もブロードバンドが普及している国である。2007年のインターネット白書によるとインターネットの世帯普及率は優に 80%を越え、高速回線の普及率も極めて高い。このような現状はECサイトを運営する企業にして見れば非常に有り難い話と言えるだろう。しかし、このよう に市場環境が整えば必然的に参入企業が増える事になり、自社と同様のサービスを提供するサイトが増える事をも意味している。これによって新たに考えなくて はならない問題が現れていることも見逃してはならないだろう。

増え続けるサイトID

ECサイトはその特性上、アクセス管理・ユーザ管理が必要であり、サイト毎にデータベースを設け、厳重なID管理が行われている。特に近年では機 密情報の漏洩事故が頻繁に起きている事や、個人情報に関する注目が情報漏洩に対する社会的な関心が高まっており、暗号化技術やワンタイムURL等、数多く のテクノロジーが開発されており、情報の秘匿性という点に於いてはかなり改善されていると言っても良いだろう。  しかし、これらはサイト管理者から見れば当然の措置と言ってもこれらを利用するユーザからしてみればサイト利用の際に注意しなければならない事や作業が 増えることを意味しており、不便を強いることも少なくない。元来、利便性というのは安全性と相反する傾向があり、安全性を高めればそれだけ利便性が損なわ れるというのは致し方ないという事も言える。

シングルサインオン・オープンIDの台頭

ただし、情報セキュリティと認証の利便性が相反するかというとそれは必ずしもそうとは限らない。例えば、VISAやJCBといった企業が提携して いるおかげで西武デパートで作成したクレジットカードだとしても東急デパートで買い物ができるように、Suicaとプリペイド式カード利用だったJRや私 鉄もPASMOの登場によって相互利用が可能となったように、インターネットの世界でも共通のIDでサービスを利用したいというユーザの要望はサイト数が 増えると共に大きくなっている。そんなユーザの声を受けてか、シングルサインオンという概念についてはかなり以前から開発が進められているが、近年では オープンIDという概念も登場してきた。益々広がりを見せるECサイト。情報セキュリティについて十分な検討することも必要だが、認証部分を共通化させる 技術についても考察を深めてみてはいかがだろう。

参考URL
http://www.openid.ne.jp/

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