ユーザーが生み出すクロスセル
クロスセル(cross-sell)とは、ある商品の購入者または購入希望者に対して、その商品に関連する別の商品あるいは組み合わせ商品などを推奨することで、顧客あたり購買品目数の向上を目指す販売アプローチ。(@IT情報マネジメントより)
カスタマーレビューが、小売業者(リテイラー)にとっても顧客にとっても大変重要であるというのは、今や周知の事実である。レビューによって商品への信用・信頼が構築され、顧客(購入者)の心を動かすことができるほか、返品を減らすこともできる。また、トラフィックを誘導したり、何よりEコマース関連のコミュニティに(誰もが)簡単に参加できるきっかけとなっている。
その他、効果的な販売促進ツールといえば、クロスセリング(cross-selling)である。現時点ではマーケターがこの知識を蓄え、顧客に提案するという形をとっているが、いずれ顧客(購入者)にとって重要な意味を持ち、顧客自身が関心を抱くようになるだろう。ただ、顧客がそうなるのを待つのは、運任せと言えなくもない。ではこちらから顧客にチャンスを与えてはどうだろうか?
それを実現したのが、インタラクティブ(双方向型)ソーシャルショッピングサイト、Polyvoreである。このサイトでは、ファッションに関心のあるユーザーが、実際の商品を使って思いのままにコーディネートし、“セット”(トータルコーディネート)を完成させる。そしてそれをコミュニティーで共有できるようになっている。ユーザーはコーディネートした洋服と、アクセサリーやコスメ、ホームデコアアイテムなども一緒に組み合わせることができる。
他のユーザーのコーディネートを見て、リンクをクリックすると(その商品を扱っている)ショップに行くことができ、そこで商品を購入することができる。アイテムのサムネイル・価格・ストアリンク、全て揃っており、別の“セット”を見たり、カラーでブラウズすることも可能。
商品をクリックしたりドラッグしたりして、自分オリジナルのコーディネートができる上に、他のユーザーとのやりとりも楽しめる。
これぞまさしくアパレル業・ホームデコア業の可能性を示している。Rampageではすでに“アウトフィットビルダー”というサービスを開始しているという噂もある。これは顧客(ユーザー)が、自身のアウトフィット(洋服ひとそろい)を作って楽しむというもの。(個人的に興味があり、アカウントを作ろうとしたが、何故か3回とも失敗した。)
カスタマーレビューを活性化させるのと同様に、積極的に“セット”を制作するよう、ユーザーをその気にさせるには、何か励みとなるようなものを提供すると良い:
・ ギフトカード用にコンテストを開催(毎月一番人気のセットを決定する)
・ 自身のセットをブログ・Facebook・MySpaceに投稿した場合、どれだけ購買に結びついているか、売上のパーセンテージを提示
・ セットを制作するごとにポイントを贈呈。制作したセットの数がある一定数に達したら、溜まったポイントを景品と交換、または(商品購入時に)割引とする
もし扱っている商品が、この種のクロスセルコミュニティに向いていないとしても、別のやり方がある。ユーザーに、何故それらの商品を購入したのか意見・感想(フィードバック)を提供してもらうことによって、(ユーザー)をコミュニティに呼び戻すことを、オプションとして設けたらどうだろうか?
つまり、
1. ユーザー(顧客)は幾つかの商品をカートに入れる。それら商品は互いに関連があるかもしれないし、無いかもしれない。
2. チェックアウト(決済)終了後、ユーザーはサンキューページに誘導され、何故それら商品を一緒に購入したのかのコメントを残す代わりに、ポイントまたは次回購買時の割引サービスを得ることができる。
以下に具体例を挙げる:
・ 子供向けの絵本、「Goodnight Moon(おやすみなさいおつきさま)」、「If You Give a Mouse a Cookie(もしもねずみにクッキーをあげると)」、「Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?(くまさんくまさんなにみてるの?)」の購入があった。
・ 購入者は老婦人で、時々孫を寝かしつけるのに、名作を幾つか手元に置いておきたかった。
・ その婦人はかつて小学校の教師をしており、毎年1年生に読み聞かせていたのがその3冊だった。そのためこれらの本が、孫の年齢の子供たちにとても人気で、読み聞かせるのに適していることを知っており、3冊を同時に購入した。
こうした情報は、匿名またはファーストネームのみで寄せられることになる。
次から別のユーザーが、この3冊のうちどれか1冊でもカートに入れたら、クロスセルページが表示され、投稿されたコメントが掲載されるようになる。以下はそのイメージ:
「おやすみなさいおつきさま」と「もしもねずみにクッキーをあげると」を同時に購入したユーザーからの声です:
“私は以前、小学校の教師をしており、毎年1年生を受け持っていました。これらは何れも名作で、生徒たちもこの本が大好きでした。今は孫のために、手元に置いておこうと考えています。
キャサリン T ”
上記はあくまで一例に過ぎない。
このような投稿をどうデザイン・プログラムするかは、様々である。個人的には、クロスセルの投稿コメントの横に自分のショッピングカートを小さく表示する、Amazon や Art.com のようなレイアウトをお勧めする。この場合、最近寄せられた商品に対する感想と買物を続けるリンク、自分のショッピングカートが同時に表示されることになり、非常に効果的であると考える。
今まで述べてきたやり方にはもちろん、ウィルス感染などの懸念もある。あなた自身はこのやり方をどう考えるだろうか?
この記事の原文については、User Generated Cross-Sells? Why is Nobody Doing it? を参照のこと。
Popularity: 47% [?]